top of page
10/31 HALLOWEEN HAVOC 2020
大阪アゼリア大正
観衆150名(会場定員満席)
■第1試合 タッグマッチ 20分1本勝負
バイキン(ヤス久保田)&✕アンパン(スガヌマオサム)✕ (11:30 ウラカンラナ) VKFマシーン1◯号&3号
VKFの10月大会は例年、ハロウィーン・パーティー的な感じで開催。レギュラーメンバーは仮装してリングに上がる。VKFマシーンズは1号が黒ウサギの耳、3号がジャック・オ・ランタンデザインのメガネをかけて入場した程度で、試合になるとそれも外したため、さほど変身したイメージはなかった。
一方、スガヌマオサムがアンパンマン、ヤス久保田がバイキンマンの仮装で入場。それもチープな衣装とあって笑いを誘った。そして、そのままスガヌマと1号の先発で試合開始。
序盤から攻め込まれるスガヌマは援軍として「ジャムおじさん!」と呼び込むも誰も現れず。「……って言うたら来ると思たやろ?」と吉本新喜劇並みのギャグを飛ばして相手のペースを乱そうとする。
代わったヤスも「ドキンちゃん!」と呼ぶ。すると「ハイ!」と手をあげたのがHARUレフェリー。これにはヤスが「おばはん、出てくんな!」。これに怒ったHARUレフェリーは、ヤスに強烈なビンタを見舞う。そして3号がティヘラ、ジャンプピング・ダブルニーアタックを浴びせ、1号がスタナー、スリーパーで追い込む。さらに1号と3号が肩を組んでショットガンドロップキックを放つアントキック。
両腕でのラリアットでピンチを脱したヤスは、ここでスガヌマにタッチ。勢い込んでリングに飛び込んできたスガヌマは、1号、3号の順にボディースラムで叩きつける。起き上がってくるたびに自身がふらふらになりながらボディースラムを繰り出していくこと3巡。さらに1号にリバーススプラッシュを浴びせるがカウント3は奪えず。
ここでリングに入ってきたヤスが1号を羽交い絞め。スガヌマがアンパンチを放ったものの、かわされて同士打ち。ヤスは場外まで大きく吹っ飛んだ。孤立したスガヌマに、1号がウラカンラナを決めてカウント3を奪った。
■第2試合 タッグマッチ20分1本勝負
KEITA in THE HOUSE&◯冨宅飛駈 (09:52 腕ひしぎ逆十字固め) -SMOKY CRIMINAL- ✕新井健一郎/ヒデ久保田
SMOKY CRIMINALが得意とするラフを、冨宅飛駈とKEITA in THE HOUSEがテクニックでどう封じるかが勝負のポイントとみられた第2試合のタッグマッチ。冨宅とヒデ久保田が先発。まずはヒデが、冨宅の打撃を警戒しながら新井健一郎と速いタッチワークで冨宅の腕を攻める展開。意外にも正攻法で攻めてきたSMOKY CRIMNALに戸惑い気味だった冨宅だが、落ち着いてリストを取り返し、自軍コーナーに引き込んでKEITAにタッチ。
ねちっこい関節技主体の攻撃でアラケンを攻め立てていくKEITA。KEITAに組みついてコーナーに押し込んだアラケンは、ショルダーブロックを連発。このあたりからラフを繰り出していく。しかしKEITAは回転エビで切り返すと、ゆりかもめで捕獲。ここでヒデが飛び込んできてカット。
冨宅を捕らえたSMOKY CRIMINALは、股裂きからラフで追い込んで苦も、冨宅はスタンディングでアラケンをスリーパーで捕獲する。アラケンは絞め上げられながらもヒデにタッチ。そのヒデを冨宅はハンマーロックで振り回す。飛び込んできたアラケンがコーナーに上がったところ、KEITAがコーナー最上段でコブラツイストを決めて動きを止めると、ヒデが狙ってきたパイルドライバーをショルダースルーで切り返した冨宅が腕十字へ。これが完璧に決まり、ヒデはタップ。SMOKY CRIMINALのラフを完封しての勝利だった。
第3試合 シングルマッチ 20分1本勝負
◯小杉研太(10:11 チョークスラム→体固め)定アキラ✕
大型同士のシングルマッチ。序盤は静かな立ち上がりからエルボーの打ち合い。互いに一歩も引かない。場外で鉄柱攻撃、DDTを決めた定アキラがペースをつかむ。しかし定は先にリングに戻り、レフェリーにカウントを数えるよう指示。小杉研太はなとかカウント19でリングに転がり込んだ。
パンチ、踏みつけ、フィストドロップと攻め込む定。ダウンした小杉の両手両足1本ずつ順にストンピングを浴びせると、アリーナに小杉の悲鳴がこだました。
ショルダータックルを決めた小杉。反撃に転じると、串刺しエルボーバット、エルボードロップ、ランニング・ニーアタック、垂直落下ブレーンバスターと一気に攻め込む。小杉がコーナーに突進してくるところをかわした定はフロントスープレックス。そしてスーパーキック3連発からランニング・ニーアタック。しかしカウント2。一瞬、背を向けた定を丸め込んだ小杉は、定のトラースキックを浴びながらも豪快なラリアットでなぎ倒し、チョークスラムでマットに叩きつける。そのままカバーすると、カウント3が数えられた。
第4試合 タッグマッチ 20分1本勝負
田中稔&◯金本浩二(09:30 変形アンクルホールド)佐山駿介✕&兼平大介
ジュニアヘビー級で一時代を築いたジュニアスターズに若手が挑むタッグマッチ。金本浩二と兼平大介の先発でスタート。グラウンド主体でほぼ互角の展開。田中稔vs佐山駿介の顔合わせとなり、佐山がドロップキックを決めて先制すると、兼平が一気に攻め立てていく。田中をコーナー最上段に横たえてヒザを突き上げると、ブレーンバスター、ソバットと攻め込む。田中はドロップキックで兼平の攻撃を断ち切ると、ブレーンバスター、ニードロップと、ムダのない流れるような攻撃でペースを取り戻す。
金本は2人まとめての顔面ウォッシュで続くが、兼平はエクスプロイダーで反撃。佐山もランニング・フォアアーム、ブレーンバスター、サッカーンボールキックで続く。さらに兼平との前後からのサンドイッチ式でチョップとキックを叩き込んでいくが、金本は佐山のバックに回ったところでアンクルホールドに引きずり込む。
兼平がカットに飛び込んできたが、田中が素早く反応。兼平をリング下に落としてプランチャ。この間に金本が、ローキックとヒザ蹴りで佐山の動きを止め、足に絡みつくとグラウンドに引き込んでアンクルホールドへ。相手の動きを封じての関節技でギブアップを奪った。
■第5試合 6人タッグ30分1本勝負
-MeltBrainDancing- 石田慎也 &CHANGO&◯PSYCHO
(09:31 ダブルホール) エル・リンダマン✕&鬼塚一聖✕&SUGI
試合前、「エル・リンダマンは諸事情により欠場。そのためこの試合は2対3のハンディキャップマッチになります」とアナウンス。Melt Brain Dancingは浮き輪を手に、真夏を思わせるコスチュームで入場。リング上をビーチに見立ててバカンスを楽しむ。あとから入場してきたSUGIと鬼塚一聖。エプロンに立って怪訝そうな表情のSUGIは、イスに座ってトロピカルドリンクを飲んでいるCHANGOにスワンダイブ式ミサイルキックを見舞っていった。
先制攻撃を仕掛けたものの、2対3とあってペースはMBDにものに。SUGIと鬼塚を蹴散らすと、コーナーに上って「VKFの夏は、俺たちがもらった!」とアピール。その瞬間、会場にnWoバージョンの「CRUSH」が流れ始めた。「まさか……」の表情のMBD。そして入場ゲートに蝶野正洋に姿が……と思われたが、蝶野の格好をしたリンダマンだった。
コーナーに駆け上がると、PSYCHOにフライング・ショルダータックルを見舞い、その後はことあるごとに「I am CHONO」「ガッデム!」と言葉を発しながら攻撃を仕掛けていく。MBDの3人にマンハッタンドロップ、マフィアキックを叩き込んで、一気にペースを奪った。
鬼塚がつかまるシーンもあったものの、SUGIの空中殺法、リンダマンの蝶野流の攻撃で形勢逆転に成功。このまま一気に勝負を決めるかに思われたが、なぜか鬼塚がリンダマンにマフィアキックを放ち、STFで締め上げる。ここで飛び込んできたPSYCHOが、STFを決めている鬼塚をひっくり返してリンダマンの上にのしかかる。そのままカウント3が数えられ、MBDが勝利を奪った。
第6試合 UWA世界6人タッグ選手権試合 60分1本勝負
(挑戦者チーム)-NovaEra- エイサー 8&GAINA& ✕ゴア
(18:44 トンボ切り→体固め)
VIVA MEXICO CABRONES- ◯政宗 & ビリーケン・キッド&ツバサ(王者チーム)
王者チームが2度目の防衛に成功
無観客配信マッチだった6・7で敗れた王者トリオが、その試合の直後にNove Eraから申し込まれた挑戦を受けたことで組まれたタイトルマッチ。その際に勝負が決まった2選手(政宗、エイサー8)が志願して先発。
まずはグラウンド主体の静かな立ち上がり。ツバサvsGAINAになると、GAINAが体格差を押し出してツバサを圧倒。そしてビリーケン・キッドvsゴアの展開に。心配されたのは先週の自主興行(10・25)で痛めたゴアのヒザの具合。リングインした瞬間は少しを引きずっているようにも見えた。ロープワークから側転で着地した際、大きな悲鳴を上げると左足を抱えて崩れ落ちる。ビリーが様子をうかがって近づいたところ、急所蹴りから丸め込んでいった。カウント2で返すビリー。だまし討ちで短期勝負を狙ったが失敗。しかし、ヒザは心配いらなさそう。その後は速いロープワークも披露した。
それでもこれでペースが乱れたのか、びちーがつかまってしまう。エイサーがパンチをボディーに打ち込むと、これを合図にNova Eraはビリーへ集中攻撃。エイサーがダブルニードロップ、GAINAがボディースラム3連発、ゴアがセントーンなどで追い込んでいく。ビリーはエイサーのボディーにヒザを突き立て、サイドスピン式バッククラッカーを決めてようやくツバサにタッチした。
メキシコ流の関節技を織り込み、ビリーとの連係を決めてエイサーを攻め立てるツバサ。関節技でそれを引き継いだ政宗も、エイサーを自軍に引き込んで攻め込み、ビリーのビリンコバスターにつないでいく。側頭部ヘのキック、ドロップキックを決めたビリー。政宗もチンロック、フェースロックでギブアップを狙うが、それに耐え抜いたエイサーはランニング・フォアアームを決めてGAINAにタッチ。豪快なショルダータックルでビバ・メヒコ・カブロネス(VMC)の3人を順に吹っ飛ばすと、エイサー、ゴアを背負ってダウンした状態のツバサを押し潰す。このあたりから、目まぐるししく攻守が入れ替わる展開に。
VMCが連係でNove Eraをほんろう。リング下に落ちたゴア&エイサーにコーナー最上段に座ってからのトペ・コン・ヒーロを見舞うと、リング内に残ったGAINAがツバサ&政宗を相手に大立ち回り。両腕でのラリアットで吹っ飛ばし、ウラカンラナを仕掛けてきたツバサを受け止めてパワーボムで叩きつける。さらにロープに走った政宗を旋回式ラリアットで吹っ飛ばしてラストライド。
カットに飛び込んできたビリーには、エイサーが背後からのダブルニー、ゴアがジャックハマー。カウント2で返されると、必殺のオジロザウルスへ。しかし、最初にゴアが放ったボディープレスをかわすと、すでにコーナーに上っていたGAINA、エイサーの動きをツバサ、政宗が止めている。GAINAを場外に転落させた正宗がリングに入ったところでゴアがロープに走ってボディーアタックを仕掛けてきてた。それをキャッチしてバック宙式のパワースラム(蜻蛉切り)に切り返した政宗。そのままゴアをカバーする形となったところでカウント3が数えられた。
6・7の雪辱を果たしたVMC。2度目の王座防衛に成功して再びベルトを手にしたところでビリーがマイクをつかむ。
「本日は応援、ありがとうございました。皆さんのおかげでUWA世界6人タッグのベルト、2度目の防衛に成功しました。私事ではございますが、11月23日、僕の住んでる川西で『川西プロレスまつり』という自主興行を行います。現在、クラウドファウンディングでその資金を集めてます。おかげさまで79%まで資金が集まりました。限定300人ですが皆さんを無料でご招待し、遠方の方にはYouTube、ツイキャス、生放送でご覧いただき、そして僕たちのプロレスで夢と元気と笑顔を世界にお届けします。そしてそのカードのカードですが、今のところまったく決まっておりません。今日僕は、ここで防衛して一つ、『川西プロレスまつり』でやりたいカードが思い浮かびました。この3人が持つUWA世界6人タッグのベルトの防衛戦を『川西プロレスまつり』で行いたいと思います。世界に夢と元気と笑顔を届けるため、この世界のベルトをわれわれ3人が必ず防衛してみせます。皆さん楽しみにしていてください」と次回防衛戦の予定を発表した。
第7試合 VKF選手権試合 61分1本勝負
(挑戦者)✕クワイエット・ストーム (12:55 スクリューパワースラム→片エビ固め) 谷口弘晃◯(王者)
※王者が初防衛に成功
13周年大会となった8・16アゼリア大正でゴアを破ってシングル王者に返り咲いた谷口弘晃。試合直後にクワイエット・ストームとGAINA挑戦に名乗りをあげたわけだが、挑戦者決定戦を行うのではなく、新王者は2人の挑戦を順に受けることに。その第1弾としてこの日、ストームが挑戦した。
立ち上がりから互いに小細工なしで真正面からぶつかり合う。逆水平を打ち込み、ショルダータックルでぶつかる。一歩も引かない展開だったが、ストームがボディースラムを決めたところで先行。パワースラムを決めて攻守逆転に成功した谷口は、串刺しラリアット、放り投げ式のブロックバスター、ボディープレスと攻め立てるが、フリーに転向してからまだ勲章を手にしていないストームだけに、簡単に屈するわけにはいかない。スパインバスターで谷口をマットに叩きつけると、コンプリートショット、クロスフェースロックで攻め込んでいく。
谷口がバックドロップ、ストームが投げ捨てジャーマンと、一進一退の攻防からエルボー、逆水平、ラリアットの打ち合いに。打ち勝ったストームが「イクゾーッ!」と叫んでロープに走った。50cmウデラリアットをかわした谷口がスクリューパワーボムを決めると、ストームは投げ捨てジャーマン、ハーフネルソンスープレックスを返す。そして垂直落下式ブレーンバスター。これで決まったかと思えたが、谷口は辛うじてカウント2で右肩を上げた。とどめを狙ってロープに走ったストーム。それをラリアットで迎撃した谷口は、2度目のスクリューパワーボムへ。そのままカバーしたところでカウント3が数えられた。
12月5日(土) Over the LIMIT 2020
アゼリア大正 大会で
GAINAと谷口のVKF選手権が決定
VKF新体制となった初の大会のメインで初防衛に成功した谷口。マイクを手にするや、ベルトを高々と掲げて「勝ったぞーッ!」と絶叫。その瞬間、後門の狼ともいうべきGAINAがリングサイドにやって来た。そして、「オイ谷口、次(の挑戦者)は約束通りこのオレだよな。わかってんな?」とアピール。
「約束守ったぞ」と返した谷口は、「あんたとはな、『毒人』で負けたの忘れてないからな。次は、叩き潰してやるからな。楽しみにしとけ」と応戦。これにGAINAは「よし。当日までそのベルト、ピカピカに磨いとけよ」と返して、足早に引き揚げていった。
リングに1人残った谷口。再び「勝ったぞーッ!」と勝利宣言。「クワイエット・ストーム、強かった。だけど、今日はオレが勝った! そしてVKF、オレが面白くしていくからよ。お前ら楽しみにしとけ!」と叫んで“闘いのハロウィーンパーティー”は幕を下ろした
bottom of page